新生銀行 消費者金融レイクの新規融資停止

新生銀行のレイクが新規融資を停止すると言う記事が流れていました。
銀行カードローンについては、高額融資の見直し、広告量の見直し等を行っています。
今は、大手金融機関を中心として、カードローンの自己規制を行うなど、融資姿勢の見直しが話題になっています。

新生銀行も、同行で行っていた消費者ローン(レイク)を来春よりグループ会社で行うという事になりました。現在、メガバンク各行とも、子会社として、消費者金融を推進している状況です。新生銀行も、今後は「消費者者金融は子会社で行う。」という事にしたようです。

新生銀行は21日、本体で抱える無担保カードローン「レイク」の新規顧客への融資を来年3月で停止し、4月をめどに消費者金融子会社の新生フィナンシャルで新商品を発売する事業再編を行うと発表した。新商品名は3月までに決めたいとし、「レイク」ブランドの廃止を含め検討する。

発表によると、本体のもう一つの商品「スマートカードローン プラス」は銀行顧客向けに残し、別の子会社が運営する「ノーローン」も続行する。レイクは2011年、従来顧客に加え銀行の顧客取り込みを狙って新生フィナンシャルから本体に移したが、元の体制に戻すことになる。同行の工藤英之社長は21日の会見でレイクは消費者金融ブランドとしての認知度が高く、銀行顧客には抵抗感があったと理由を説明した。銀行口座保有者のレイク利用率は5%未満だったという。

同行の9月末の無担保カードローン残高(連結)は5080億円で、レイクはうち53%(2673億円)を占める。新商品は、従来のレイク顧客層に加え、人工知能(AI)の活用による自動対応などで若年層の取り込みも狙う。新商品は1つとする方針で、レイクの名称について工藤社長は「ブランド価値はあるが、新しいこともやっていきたい」とし、変更も含めて検討する。既存の融資残は本体で管理する。業績への影響は限定的とし、通期業績予想は修正しない。

銀行カードローンをめぐっては、金融庁が9月に立ち入り検査を始めるなど、過剰な貸し付けが問題となっている。工藤社長は今回の銀行カードローン縮小と子会社への事業移管の要因の一つとして「銀行カードローンをめぐる世の中の議論で、期待されているものが社会的に変わってきていることを受け止めた」とした。同行は08年に米ゼネラル・エレクトリックからレイクを含む日本の個人金融部門を買収した。
2017年12月21日ブルームバーグ

新生銀行の消費者金融は、レイクのブランドで推進し、貸金業法の規制(融資の上限金額・広告内容)が緩い中で展開していました。
しかし、最近の金融機関の高額与信による社会問題発生・自己破産申立て件数の増加などから、銀行の行う融資業務は、貸金業法上の融資規制がないという事も、批判の対象になっていました。金融庁も、銀行カードローンの「優遇」自覚をと指摘していました。

なお、同行の社長は、「世の中の議論を踏まえた対応。責任ある貸し手として市場の健全な形成に寄与したい」と述べたとのことです。
今後は、グループ会社の「新生フィナンシャル」で消費者金融を始めるようです。