自動販売機に入れるお金はどのように判定しているか
自動販売機の設置台数、取扱高の絶対数はアメリカが世界一で691万台(2010年末)が普及しています。しかし、人口や国土面積を勘案した普及率では、日本が世界一(508万台)と言われています。
世界で最初の自動販売機は、紀元前215年頃にエジプトの寺院に置かれた聖水自販機と言われています。内容は、投入された硬貨の重みで内部の受け皿が傾き、その傾きが元に戻るまで弁が開いて水が出てくるという仕組みだったそうです。
ところで、今の自動販売機はどの様に貨幣を判定しているのでしょうか?
硬貨については直径、厚み、重量、材質等から、紙幣については縦横寸法などの外形的要素と肖像、模様、すかし、磁気インキの色などの紙幣特有要素を組み合わせて判別しているそうです。
硬貨は
電子式のセンサーで、コインが通る時の乱れ方を調べて一瞬で種類を判別しています。1秒間に数枚のコインの仕分けが可能になっています。
昔、偽の500円硬貨をタバコの自動販売機の「お釣」で受領したことがあります。ウオン硬貨からの偽造でした。寸法は同じで、重さは違いますが、材質の良く似たウオン硬貨をドリルで削り重さを調節した変造コインでした。夜間に「お釣」で受領し、気がつかないまま地下鉄の切符購入時に購入できない時に気がつきました。
いまの新しい500円硬貨は、その偽造を防ぐために製作されています。
紙幣は
図柄と紙幣の寸法を光りセンサーで、色や光の強さを電気信号として受取り、紙幣を移動させ、一定位置のラインの図柄から、金種毎の特徴を判別しています。
今日本の貨幣の制度は精巧で、また、自動販売機の判別制度も高レベルで、各国から信頼されています。以前ご報告した、造幣局のバングラデシュの2タカ貨幣の受注は、そのことにもよりますね。