コンプライアンスと食品偽装問題

最近の報道で、JR北海道の事故、みずほ銀行の反社会的勢力への融資問題、百貨店やホテルでの食品偽装問題と我々消費者を裏切る事件が次々と発覚しています。

それも多くは株式上場もしている大手企業で、各社ともコンプライアンスを遵守する組織を持ち、遵守状況をチェックする運営体制をとっているはずですが、事件は起こっています。

コンプライアンスの定義は、企業が法律や内規などのごく基本的なルールに従って活動すること。また、コンプライアンスは「法令等遵守」だけに限られず「社会的責任履行(社会的規範や企業倫理)」を守ることも含まれています。

問題を起こしている各社のHPでも、コンプライアンスの遵守についての記載があります。また、金融機関の問題では、一般消費者との各種契約書の約款にもコンプライアンスの記載があります。形式だけだったのかと疑問に思います。

今回の事件は我々消費者に大きな影響があります。
・JRの問題では、乗客の安全性が問われています。
・金融機関の問題は、貸倒リスクの増加から融資利率への影響が考えられます。
・食品偽装の問題では、消費者の信頼、また、生産者の気持ちが裏切られています。さらに、ケースによっては健康被害も・・・

今回の事件の発生原因は、各事例とも、収益確保やコスト削減からだと思われますが、社会的責任を無視した行為で各社とも信用失墜しました。この様な大きなリスクを抱えての経営は意味があったのでしょうか?

事件の反省として、今後、企業の身内での評価だけでなく、広く客観的な立場で社会的責任をチェックする必要性が改めて浮き彫りにされましたが、果たして各企業がどこまで対応するか。動向に期待したいですね。