造幣局、海外硬貨の製造売り込み・・・
財務省と独立行政法人の造幣局(大阪市)は13日、バングラデシュ中央銀行から、同国の貨幣の製造を受注することが決まったと発表した。海外で一般に流通している貨幣づくりを日本が受注するのは、戦後初めて。国内向けの製造が減るなか、今後は海外にも打って出る。との報道がありました。
日本国内では電子マネー「スイカ」や「エディ」の普及などを背景に、貨幣の製造量は減少傾向にあり、国内での貨幣製造はピーク時の1974年度には約60億枚だったが、97年度には19億枚、今年度は9億枚と減少の傾向にある。1円硬貨は一般流通用(記念セット用を除く)の製造を2011年以降は0枚に、5円と50円硬貨は2010年~11年と2年連続、製造をしていないそうです。
過去、2007年にニュージーランド、2012年にスリランカから、友好記念硬貨の製造を受注した実績はあるが、一般貨幣の受注は初めてとなる。
この動きには、財務省と独立行政法人造幣局は、組織の大幅なリストラ(紙のお金は「紙幣」、金属のお金は硬貨で補助的なお金と言う意味で、「補助貨幣」、又は「貨幣」といわれます。紙幣は、日本銀行が発行していますので日本銀行券、国立印刷局。補助貨幣は、造幣局が作っています。)を避ける思惑もあるようです。わが国では、貨幣を製造する造幣局と紙幣を製造する国立印刷局がありますが、特に貨幣は発行枚数が激減、造幣局と国立印刷局の組織統合の議論から、組織防衛の目論見もあるようです。 今後は、自前の貨幣製造設備を持っていない国など(ミャンマー、ベトナム、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェートなどアジア・中東の14カ国等)へ貨幣製造技術の高さをアピールし、売込みを掛けるようです。 流通貨幣の受注に成功すれば、まとまった量の製造が期待できるため、造幣局の工場の稼働率を高めることができるという。
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