住宅ローン金利上昇 「変動」「固定」の選択は?
アベノミクスの影響で連日、株価、円相場が上下に大きく変動しています。資金が国債から株式・為替相場等へ移動しており、長期金利が上昇しています。
一方で今回、大手銀行が相次いで3年固定の金利を変動金利を下回る低い金利に引き下げたと報道されています。
優良債権といわれる、住宅ローンの顧客の囲い込みの狙いからです。
今後の住宅ローンの金利が気になり、急いで変動から固定に借り換えたい、等金融機関への相談も増えているとか。
住宅ローンの金利には、短期金利の動向に応じて半年ごとに変わる「変動金利」と、借入れ当初の金利が終了まで適用される「固定金利」、一定期間後に固定から原則として変動金利になる「固定金利期間選択型」の3タイプがあります。
現在は空前の低金利時代、将来上がる可能性は高い。固定金利で借りるか、半年ごとに変わる変動金利を選ぶかは総返済額に大きく影響してきます。一般的には、借入額が少なく、返済期間が短い(10年以下の)人は変動を選び、借入額が多く返済期間も長い場合は、固定金利を選ぶといわれています。
よく、変動金利を選択している方から、いつ固定に切り替えたらいいのと質問されます。
一番いいタイミングで都合よく変更できたらいいのですが、そうもいきません。短期金利が上昇した時には既に、長期金利は上昇しています。
また、金融機関を変更する場合には、最初からの審査(病気でもすれば団体信用保険に加入できない等)になりますし、当然抵当権の設定変更による費用負担等の経費が掛かることを考慮する必要があります。
そこで、借入金額を、変動金利と固定金利に分けて借入する方法も、選択肢の一つとして考えられます。低金利のメリットと将来のリスク回避から、早めに返済する借入分は変動で、長期の借入分は固定金利で借り入れする方法等、それぞれの特徴を知り、自分にあった借り方を選択しましょう。