インターンシップ(就業体験)の充実

 平成28年3月大学卒業者の4月1日現在の就職率は97.3%。
 平成20年3月卒業者以来8年ぶりの高水準だったと厚生労働省は発表しています。
 一方で、新入社員の離職については、大卒新卒者の3年以内の平均離職率は3割。また、高卒新卒者の3年以内の平均離職率は4割。中卒新卒者の3年以内の平均離職率は6割、とさらに高くなっています。

 離職理由は沢山ありますが、ピックアップすると以下の通りです。
  ・給与に不満
  ・仕事上のストレスが大きい
  ・会社の将来性、安定性に不安
  ・採用条件と職場の実態が違う
  ・キャリアアップするため
 新卒の学生を一人前に教育するのに5年から10年かかると言われています。企業側にとっても途中で退職されるのは大きな負担です。

 そこで、インターンシップ(就業体験)を充実させる大学が増えているとの報道がありました。
『達成目標などの就業プログラムを大学が主体となって実習先とともに一つ一つ策定。期間中、学生は実習先から最低賃金で「給与」を受け取る。1年次に就業マナーなどを学び、実習後は現場での気づきや、どのような改善を提案したかなどの発表会を開く。一連の取り組みが単位認定される。』と言うアメリカで盛んな教育法が紹介されていました。
 企業側にとっても現場の雰囲気を知ってもらえるので、ミスマッチを防げて効率的だと好評のようです。
 毎年、大学の就職課は来春の卒業生や既卒卒業生への就職活動支援は大変です。今後、この様なインターンシップが充実すればありがたいことですね。
 奨学金を利用している学生にも、自分に合った就職先を選べる強い味方ですね。