民法改正中間試案

民法の契約ルールの見直しを進めてきた法制審議会の部会は2月26日、法改正の中間試案を発表しました。

主な改正案の内容は、報道によれば、
・民法に規定の無かった不特定多数との取引に使われる「約款」の規定を新設。
・暴利行為の規定や認知症の高齢者など判断力を失った状態で契約すると無効にする。
・中小企業の融資で経営者以外の個人の連帯保証を原則無効にする。
 (さらに経営者の保証についても裁判所の判断で救済できる制度を新設する)
・債権の消滅時効について現在例外として認められている1~3年の短期消滅時効を廃止し、現行規定で原則となっている10年を5年に統一する。
・市場金利に比べて高すぎる法定利率(損害賠償時に上乗せしなければならない遅延利息算定時の法定利率年5%)を下げ、3%の変動制(年1回の改定の機会を設ける)にする。
・債権譲渡の禁止特約を不動産などの資産を持たない中小企業でも資金が調達しやすくなるよう緩和する。
・瑕疵(かし)担保責任に損害賠償や契約解除だけでなく、修理や減額を求める権利も明記する。

等、この度、民法のうち商品の売買など契約の基本ルールを定めた部分(債権法)を中心に、約300項目について方向性を示しました。特に、100年以上前には考えられなかったネット取引の進展や金融商品の複雑化等から経済実態にあわせた試案に、また、裁判例で積み重ねられてきたルールも明文化した内容になっています。実現すれば明治時代の制定以来、約120年ぶりの抜本改正となる見込みです。

法務省は、25年4月から意見を募り、法制審で最終的に改正要綱をまとめ、早ければ2015年にも改正法案を国会に提出する方針のようです。具体的な内容は今後追記する予定ですが、実現すれば幅広い取引に影響がありそうですね。