現在、親や配偶者の社会保険の扶養に入っている方の扶養基準は「年収１３０万円」です。
将来、社会保険加入条件も扶養基準も変わってくるようですので今後の働き方にはご注意ください。

現在のパート・アルバイトの社会保険加入条件は以下のようになっています。
　労働時間・・・１日の正社員の所定労働時間のおおむね４分の３以上
　労働日数・・・１カ月の正社員の所定労働日数のおおむね４分の３以上
そして、扶養に入れる条件は年収１３０万円以下の家族です。
ただし、該当の家族が社会保険に加入した場合は年収１３０万円以下でも、親や配偶者の扶養から外れます。
　２０１６年１０月よりパートタイム労働者、アルバイトといった短時間労働者に対する社会保険適用基準が緩和されることになっています。
対象は、従業員５０１名以上の企業です。
　①週の労働時間が２０時間以上（現在の雇用保険の加入条件と同じ）
　②賃金月額が月８．８万円（年１０６万円以上）
　③１年以上の勤務期間が見込まれること。（学生は除外）
この結果、大手企業では年収１３０万円の壁が１０６万円の壁へと変更されることになります。将来的には企業規模も見直しされる予定です。

　ところで、政府は配偶者控除の見直しを検討していましたが、今回は配偶者控除の改革は見送り、パート就労拡大へ補助金を支給するようです。具体的には、就労時間の延長と賃上げを条件に企業に２０１６年４月から２０１９年度までの４年間補助金を配ることを検討しています。
補助金は、「パートが働く時間を週5時間以上延長する」「大企業で２％、中小企業で３％以上の賃上げを行う企業」に支給することで結果として、企業の社会保険料負担の軽減を目的とするとの内容です。
現在、共働き世帯が多くなっています。「専業主婦と共働き世帯の不公平の解消」「人手不足の緩和」を考えれば年収１０３万円以下の配偶者控除の税制見直しも大きな課題だと思います。
　また、働く方も将来を見据えた選択が必要になりますね。