年金などの社会保障と納税を1つの個人番号で管理する制度が2016年に始まることになります。運用方法はこれから、第三者機関を含めた行政が詰めてゆきますが、個人情報が12ケタの個人番号で管理できるようになり、行政手続きが簡単になります。総論としては、メリットが多くありますが、デメリットの一つとして、所得や健康状態といった個人情報の流出や、カードが悪用される危険性もあります。政府も「不正や詐欺事件が起こる可能性はある」としています。
個人情報の悪用に関しては、不正行為による各種の申込書のデータ等(生年月日、住所、個人資産、年収、家族構成まで記載した書面)が、悪意のある一部業者に渡っており利用されている報道が散見されます。今回も、マイナンバーが悪用されるリスクがある等の報道も多くあります。
しかし、制度導入のメリットである脱税や各種補助の不正受給等の防止には大いに役に立つと思っています。
サラリーマンは税金も、各種行政サービスを受けるにも源泉徴収で収入が、はっきり把握されている一方、個人事業主・農林業・漁業の方の収入は、グレーゾーンになっています。
そのため、本来課税対象とされるべき所得の捕捉率の業種間格差(#1クロヨン、トーゴーサン、トーゴーサンピンと言われています)が存在しています。
#1 クロヨン(サラリーマン9・自営業6・農林水業4、)トーゴーサン(サラリーマン10・自営業5・農林水業3、)トーゴーサンピン(サラリーマン10・自営業5・農林水業3・政治家1)