マイナス金利導入により、住宅ローンの金利は史上最低の状況で、高額借り入れが伴う住宅購入には絶好の金融情勢です。
私の知人が今年3月に結婚し、そして今月35年ローン返済で住宅を購入したとの知らせがありました。
新婚で頭金の用意は少ないですが、「金利が低い今のうちに借りた方が有利」とのことでした。
実は、今月からフラット35の金利が0.93%となりました。
(昨年同時期は1.61%)
具体的に比較すると、3000万円の借入で返済シミュレーションでは以下のようになっています。
借入金利 | 毎月の返済金額 | 総支払額 |
---|---|---|
0.93%(今年) | 83,710円 | 35,158,200円 |
1.61%(昨年7月) | 93,480円 | 39,261,600円 |
0.93%になったことで、毎月の返済金額からみると約9,700円、総支払金額では約410万円の得になります。
確かに今は購入にはお得な時期で、住宅販売会社も昨年比数倍の購入申し込みがあると聞きます。しかし、購入者にとっては一方で病気やリストラなどで職を失うリスクもあります。最悪、収入が途絶えれば、家を手放してローンを返済するといった事もあり得ます。
なかには「返済不能になったときは、住宅を売却すればローンは終わり」と誤解している方もいます。
住宅売却は、その物件の時価で判断されるため、購入時に新築でも10年もすれば中古住宅時価相場は60%程度になると言われています。10年でローン残高が60%になっているかと言えばそうではなく、借入を完済できる金額では売却できないことが多いようです。売却しても、売却代金と借入額との差額は返済しなければなりません。
最近は、金融機関の融資姿勢が軟化し、手元資金が少ないのに住宅を購入できる世帯は意外と多いそうです。
将来のリスクを考えるなら、
・頭金の準備
・無理な高額借入をしない
・ゆとりある返済計画
の3点は必要ですね。