プロミスがセブン銀行と組んだ新たなサービスについてニュースリリースを出しています。
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(以下、当社)が展開するプロミスは、株式会社セブン銀行(以下、セブン銀行、東京都千代田区、代表取締役社長 二子石 謙輔)と2017年10月2日(月)より、スマートフォン(以下、スマホ)アプリを用いてセブン銀行ATMでカードを使わず入出金ができる新たなサービス「スマホATM取引」を導入します。
新たなIT技術を活用した取引手段の1つとしてカードレス取引サービスを導入し、お客さまの利便性の向上と、安心でセキュリティの高いお取引の実現を目指します。(同社2017年9月26日ニュースリリースより)
セブン銀行のATMでプロミスのスマホアプリを使うとカードを使わずに入金や出金が出来る様になるとのことです。
このサービスの利点は何でしょうか。
ニュースリリースではこう説明されています。
1)スマホがあればカードは不要
2)24時間365日お取引が可能
3)セブン銀行ATMカードレス取引における手数料無料キャンペーンの実施
3)は期間限定でこのキャッシュレス取引に誘導する為のものなので、除外すると、プロミスが訴求しているポイントは2つになります。
とは言え、2)の24時間365日お取引が可能はカードを持っていても可能ですので、メリットとしては1)のスマホがあればカードは不要ということだけになります。
では、何故プロミスは今までカードを持っていれば利用できていたATMをわざわざシステム構築費を掛けてスマホでキャッシュレス取引を行ったのでしょうか。
このニュースリリースにもありますが、Web完結という仕組みの「ラストワンマイル(事業者と利用者を結ぶ最後の区間)」だったのではないかと思われます。
Web完結という仕組みは申込から契約締結まで全てWeb上で完結出来る様に作られています。
但し、現実のお金を顧客へ渡すには、最終的に顧客名義の口座へ振り込み銀行ATMでカードを差し込んで引き出してもらう処理が必要でした。
プリペイドカードへの入金もありますが、あまり一般的とは言えないでしょう。
また、振込の場合、時間の制限もあります。15時を過ぎれば翌日の入金になってしまいます。
特定の金融機関で瞬フリという方法で24時間振り込むことも出来ますがこれもプリペイドカードへの入金と同様でどの顧客も利用が出来るというものではありません。
そこで、このキャッシュレス取引を考えたのではないでしょうか。
これであれば、顧客がWeb完結で契約しても、近くにセブンイレブン、イトーヨーカ堂等、セブン銀行のATMがありスマホがあれば、出金が可能です。
これによって様々なメリットが考えられます。
・Web完結顧客の稼働率の上昇(すぐにお金を使ってくれる)
・カードの発行、管理コスト削減
・プロミスのアプリの稼働率向上
その他にも人件費の削減や契約ポイントとしての店舗の削減等もあるのではないでしょうか。
これからどの様になって行くのか注目ですね。(浅)