熊本地震の発生から1年が過ぎ、復興の様子が報道されています。
しかし、被害の大きな地区の旧住民アンケートでは復旧してももう帰らないという人もあり、地域の少子化に拍車がかかっているようです。
被災地域を支えるのは、地元企業の復活です。東日本大震災の復旧の例を見ても、地元産業の再興から雇用確保へと進み生活基盤が出来ていく過程が見えます。政府の災害復旧援助も必要ですが、地域の金融機関の地元への応援が最も大きな要素でしょう。
地元企業にとって復興に大きな壁になるのが、旧債務の返済問題と新規借入に伴う2重ローン問題です。
この2重ローン問題の解決に向けて今回、広島銀行が、「震度6強以上」の地震が起きた場合、利息を除く借入金の返済を最大で全額免除する融資商品の発売をスタートさせました。借入企業にとっても被災時の返済負担の減少は魅力ではないでしょうか。
同行のホームページで確認すると
「対象は予め定めた震度観測点において、震度6強以上の大規模地震が発生した場合に予め定めた割合(100%または 50%)で当該融資の借入元本が免除される特約が付与された融資です。」
と地元企業を意識した商品です。すでに数社に販売しているようです。
個人借入の住宅ローンについては、既に各銀行で返済が軽くなる住宅ローンを発売しています。また、各ローン会社も、返済猶予等の救済措置を導入しています。
繰返しになりますが、地方の復活には、該当地区の企業の復活が必須です。地元企業への応援を第一に考えていただきたいですね。