昨年このページでご紹介させていただいた「特定支出控除」ですが、税制改正で利用しやすくなった、との報道がありました。
「特定支出控除」とは・・・仕事で実際に使った費用を確定申告し、収入から差し引く制度です。これまであまり知られてなかった制度ですが、2013年分から適用範囲が拡大し「勤務必要経費」の範囲が広がります。今回の改正で大きく見直されたのが、適用できるハードルが低くなった点です。
「必要経費」と認められるには
○まず勤め先が業務に必要だと認定する必要がある
(給与等の支払者の「証明書」が必要)
資格取得費 | 職務に直接必要であるもの | 25年度より一部追加 |
研修費 | 職務の遂行に必要な知識を習得するための研修 | 従前より |
通勤費 | 交通機関の通勤費 | 従前より |
転居費 | 転勤に伴う転居費 | 従前より |
帰宅旅費 | 単身赴任の帰宅旅費 | 従前より |
図書費* | 職務に関する新聞・図書の購入 | 25年度より |
衣服費* | 勤務場所で着用する衣服の購入 | 25年度より |
交際費* | 職務上関係のある者に対する交際費・接待費 | 25年度より |
特定支出額は、給与所得控除額×1/2を超えた場合に超過分を差し引けます
(*勤務必要経費の上限は65万円まで)
○驚くことに、旧制度では年間10人前後の人しか適用されなかった様です。あくまでも「会社が認めた支出」であれば全然問題はないのですから、金額面をクリアした人で会社が証明書を出してもらえそうであれば、チャレンジしてみる価値はありそうですね。来年、確定申告する人が一気に増えるかもしれません。
「特定支出控除」制度、全国のサラリーマンにとって要注目といったところですね。