少子高齢化と年金支給開始年齢の引上げ・・・
いまや、平均寿命は、男性79.55歳、女性は86.30歳、その上、出生率は1.39。少子高齢化(厚生労働省、及び、内閣府による2010年のデータ)が進み、年金問題が重大な事項になっています。(国は、元気な方は生涯働いて・・・と言っています)
平成25年4月より、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給が60歳から61歳に引上げられ、平成37年4月には、65歳(女性は5年遅れ)からになります。それに伴い法律改正も決まりました。
また、将来の年金支給問題では、今年の夏、年金支給を68歳とか70歳からとか、厚生労働省の発表で世論を騒がせました。
少子高齢化は、年金問題だけなのか?
わが国の人口と生産年齢人口の推移を見ましょう。総務省統計局と国立社会保障・人口問題研究所のデータによると以下の通りです。
人口区分(万人)/年度 |
1950年 |
2005年 |
2010年 |
2030年 |
2055年 |
---|
総人口(万人) |
8,450 |
12,728 |
12,000 |
11,661 |
9,193 |
生産年齢人口(14~64歳) |
5,000 |
8,409 |
7,488 |
6,773 |
4,706 |
65歳以上人口 |
450 |
2,567 |
2,760 |
3,685 |
3,626 |
ここで問題なのは、この
※生産年齢人口の定義している年齢(14歳~64歳)です。
1950年当時、多くの人達は、中学校・高等学校を卒業し、生産活動(仕事を始めています)に参加
一方、2010年(現在)は、大学進学率が50%(文部科学省HP)を超え・専門学校を合計すると70%以上で、生産活動に参加する年齢は、50年前後は15歳~18歳が大半だったのが、いまや大学院への進学も増加し22歳~24歳へと
高学歴化(高学歴化により、より条件の良い大手企業への就職希望が増え、就職浪人が増加。また、就職年齢が高齢化し、結婚年齢も上昇。)しているのです。ですから、上の人口推移の中の生産労働人口の現役世代は、数字以上に減少するのです。(働く女性の進出により一部カバーされていますが・・・まだまだ先進国並みには進んでいません)
そう考えると、定年が60歳なら、1950年前後に社会人になった方は、42~45年働き、2010年前後の方は、36~38年働くことになります。現役世代の減少は、労働力確保の面からも
「元気な方は生涯働いて・・・」となっているのです。また、近い将来、外国人労働者が、もっと増加するかも・・・
一方、この生産労働人口の減少は年金納付額の減少となり、その為、年金支給開始(現在65歳)を68歳から、さらに70歳という事も、ある意味納得できますね。
もう一つは
少子化進行ストップ(これが、一番の課題)と、
女性の社会進出の一層の推進です。
今の日本には、
安心して出産・子育てできる社会資本と仕事環境の充実が求められています。
金融ビジネスは、今後、どの様な戦略を取ればいいのでしょう?
①
年齢制限の見直し
②高年齢化に合せたライフプラン設計
③高齢者を対象にした商品開発
④働く女性をバックアップできる商品かな・・・
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