地銀では横浜銀行が「はまPay」、カード会社では「楽天ペイ」やセゾンに「Sma-sh Pay」、メガバンクやゆうちょ銀行も統一規格を検討中の注目の決済ツールです。もちろん「LINEPay」や「Origami」も独自に利用店を広げており、QR決済は群雄割拠の時代に入っています。この決済方法、誰が儲かって、どんなリスクがあるのか、独自に調査してみました。
《特徴①》現在のところ、他社カード会社加盟店等との互換性が少ない
・特定の加盟店で、特定のQR決済会員だけが利用できるサービスで、カード各社間で相互乗り入れするサービスではありません。
《特徴②》多くがデビットカード等の即時決済である
・カードや電子マネーは、クレジット払い(後払い)とデビット払い・プリペイド払い(前払い)がありますが、QR決済は、現在のところ口座即時引落しの「デビット払い」との紐付がほとんどです。
《考えられる理由》
・クレジットカードは、約半世紀に渡り、世界中の偽造・悪用団との知恵比べの歴史の上に現在の仕様となっており、それなりの安全対策が取られておりますが、QR決済は、店舗の読取り機も利用者側のQR生成も、導入コストが安い分、簡便な仕様であると考えられます。考えられる悪用方法は、
①スマホ紛失時の悪用 ②通信時の情報漏えい ③QR画面表示時に写真を撮られての悪用 ・・・ 等があります。
そんな被害が起きた時の申入れ窓口や保険の案内も、今のところ見かけません。そのため、海外利用まで含んだ互換性やリボ払い等へ展開可能なクレジット払いには、まだ広がっていないのかもしれません。
そんな中、楽天カードでは、ローソン等でQR決済の「楽天ペイ」を導入しています。実際ローソンで使ってみましたが、
①「楽天ペイ」を「楽天Edy」と聞き間違え、POS処理がやり直しになってしまう
②店員は、QRコードの読取方法を知らず、店長を呼びに行く(1次元・2次元バーコード2つとも表示されたため)
と、双方にストレスが残る結果となりました。
もし、保有の楽天ポイントを一部使うと言ったら、もっと時間がかかっていたと思います。
また、1回の決済額の上限も4,000~20,000円と小さい為、利用不可の際の店員の対応も気がかりでした。
まだ駆け出したばかりのツールであり、若年層に人気のLINEやドコモd払い等の押し上げも期待されますので、もう少し注目していきたいと思います。